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遠野・パナマキてずから紀行

tezukara.exblog.jp

遠野在住六年で、また花巻へ逆戻り。引っ越してから、遠野の画像がめっきり減って、苦肉の策としてタイトルを変更。内容は至ってタワイのないものなので、あまり期待しないのが正しい読み方(笑)。

火柱

さて、実家の話です。

「彼」と遭遇して新築の家での生活が始まりました。特別なことは起きずに、一年ほど経過しました。

ある夏の夜のこと。

普段私は二階で両親と兄は階下に祖母と寝ていました。その日は両親が泊まりがけで出かけたため、祖母と兄の三人で寝ることになりました。

祖母の部屋の向かいは中廊下を挟んで六畳(私と兄の勉強部屋)になっていました。
当時建具は古い家のものを使っていて、祖母の部屋は素通しのガラス戸で向かいの部屋は上半分がガラスの戸でした(大人になって思うに、建具にまでお金がかけられなかったらしい)。
よって、祖母の部屋からは向かい側が半分見えるような状態でした。

その晩。

祖母・兄・私という順で枕を並べて寝ました。私は中廊下側でした。
夜中の何時だか分かりませんが・・ふと、目が覚めました。
なぜ目が覚めたのか、分かりません。別に音がしたわけでもないし・・・。

変だなあ、と思いつつ寝返りして中廊下側を見た私は凍り付きました。

隣の部屋で
青白い炎が三本
燃えていたのです。

それも、どう小さく見積もっても一メートルはあるような。

ガラス越しに青白い炎が揺らめいていました。

とっさに、
「これは夢だ」
と、きつく目をつぶりました。そうしてもう一度目を開けてこわごわ見てみると・・・

やはり燃えているのです。

体が固まるというのは、このときの事を言うのだと思います。

あとはどうしたのか覚えていません。
強引に眠ったと思います。

翌日、勉強部屋を見ると、いつもと全く変わらず炎が燃えた痕跡などどこにもありませんでした。

そんなことのあった恐怖の部屋ですが、家を出るまで長く私の寝室として使われました。

「そんな部屋に平気で寝起きしているあんたが一番怖い」と友人から言われていました。


追記
里帰りして娘とその部屋に寝ると、娘はなかなか寝付けずにいつも苦労します。
by tezukara | 2005-08-12 16:44 | 感度不良

by tezukara